ミカンの日焼け

みかん農家の日々
250920091145971

人と同じです。ミカンも日焼けしてしまいます。

今年も樹上部の日焼けが目立っています。

近年、夏秋季の高温により、樹冠外周部の果実で日焼けが増加しています。

日焼けした果実は果皮が茶色がかった黄色になり、硬くなって、生食率が低下します。

私

あれっ色付いた?

と思いがちですが、これが日焼けです。恥ずかしながら、ミカン栽培を始めた初年度、私は日焼けと色付きを勘違いしてしまいました💦

特に果皮の薄い温州ミカンや気功の数が少なく、アルベドの薄いせとかは、日焼けの影響を受けやすい品種です。

* アルベト…果実についている白い筋

日焼けの原因

① 夏秋季の高温と強い日差し

夏季高温時における樹冠外周部の果皮表面温度は、外気温と比較して5度ほど高くなります。 果皮の表面温度が40度、3時間以上になると日焼けの発生が認められ、45度以上になると顕著に現れるとされています。 

高温と強い日差しにより、果実表面の温度が上がると果皮の細胞が破壊されます。

② 乾燥

高温や土壌の乾燥により、果実に水分が行き渡りにくくなり、果皮の一部が乾燥します。日焼けにより果皮が変色・硬化したところは、気功が減少・変形し、蒸散量の増加が認められるそうです。果皮の乾燥により日焼けが発生します。

24_0801_19.pdf

日焼け対策

① 剪定方法に気をつける

夏季の強剪定を避け、果実に強い直射日光が当たらないようにします。木の内部に太陽の日差しが入るのは重要なことですが、やさしい日差しになるように剪定には気を付けます。

② 土壌の乾燥を防ぐ 

これこそ草生栽培が適しているように思います。草生栽培って知ってますか?

今年から草生栽培を試みていますが、まだ実験段階です。ただ、一巡して最初の園地に戻った時には草がすごいことになっていました😿

カズラです…油断していました💦木の周りの草を倒し、木を出しました。

       before                     after

250920085833723
250920085825454

③ テープを貼る

菊水テープ みかんまもるテープ 45mm X 50m 1巻 日焼け 変色 防止 中晩柑 せとか 温州ミカン 食品衛生法試験第370号適合 柑橘系 レモン すだち カボス ゆず価格:689円
(2025/9/21 20:28時点)
感想(0件)

テープを直接果実に貼って太陽光と温度上昇を防ぎます。

④ 炭酸カルシウム水和剤「ホワイトコート」を散布する

もともとはチャノキイロアザミウマという虫対策として使用していた薬剤がミカンの日焼けの軽減に役立つことが分かりました。

白色の微粒子で果実表面に薄い膜を形成し、日差しを反射することで果皮の温度上昇を抑えることが出来ます。

「ホワイトコート」を散布する農家が多い産地もあるようですが、収穫時期に白い薬剤が付いていないとも限らないため当園では散布していません。白い模様が付いていても防除指針に乗っ取り散布している限り問題はありません。ただ、白い模様がついていると消費者の方が不安に思ってしまうだろうと懸念し、今はまだ使っていません。

250120-20.pdf

まとめ

近年増加している、ミカンの日焼け。

日焼けの原因は、高温と強い日差し、乾燥です。

日焼け対策としては、剪定方法、土壌の乾燥を防ぐ、テープを貼る、ホワイトコートを散布するなどがあります。

今後日焼け対策は必須だと思います。どのような対策をするのか、園主とともに検討していこうと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました